(15)外的要因

放射能汚染対策

放射線は、きわめて波長の短い電磁波であり、光速で動く粒子です。放射線のように短い波長の電磁波は、物質に対する作用が非常に強力です。人体に対しては、原子レベルで大きく作用します。電磁波の人体に対する影響力は、波長、強度、被ばく時間によって異なります。

放射線被ばくは、放射線照射と放射能汚染の2種類があります。放射線照射は、外部から放射された電磁波が直接身体を貫通することによる被ばくです。放射能汚染は、多くの場合、粉末状や液状の放射性物質に触れることでおこります。

放射性物質は、気体や微粒子で飛散し、肺、消化管、皮膚の傷口などから体内に吸収されていきます。吸収された放射性物質は身体のさまざまな部分に運ばれ、放射線を放出し続けます。体内の放射線は急性放射線症の原因となることはありませんが、さまざまな慢性疾患を引きおこします。免疫不全、癌、白血病、異常児出産や造血器官,生殖器,粘膜などの障害が発生します。もっとも影響が大きいのは、発生期に近い細胞、代謝の活発な組織やデリケートな組織です。白血球、血小板、生殖細胞、小腸粘膜、遺伝子、脳細胞、神経細胞などです。これは、重大な障害にいたることを示しています。

体内被ばくは、農産物に含まれる放射性セシウムが口から取り込まれて体内に蓄積されておこるものがほとんどです。これは、土壌汚染によって作物の根から吸収されるものです。水道水に含まれて運ばれることもあります。一時的には、飛散した放射性物質が農産物の表面に付着して、人体内にとりこまれることもあります。

今回のように原子力発電所の事故によって放出・拡散する放射性物質は、主にヨウ素131、セシウム134、137です。これらの物質は、微粒子状で空気中に拡散し、広範囲に広がります。ヨウ素131の半減期は8日、セシウム134、137の半減期は30年です。「半減期」とは、放射性物質が出す放射線が半分にまで減少するのに必要な時間です。セシウムは、長期にわたって放射能が持続するということです。

これらの放射性物質は体内にとりこまれると、ヨウ素131は甲状腺に、セシウム134、137は筋肉、生殖器などに蓄積して障害をおこすことが分かっています。しかし、明確になっていないさらに多くの障害が考えられます。

福島原発の事故から1年以上が経った今、放射性セシウムの問題だけが残っています。

対策

  1. セシウムの特質をよく知る
  2. セシウムを体内に取り込まないようにする
  3. 体内に入ったセシウムは、速やかに排出する体内条件をつくる
  4. セシウムの影響を最小限にする体内条件をつくる

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